なぜカリフォルニア州は大規模繁殖施設を撲滅したいのか★ペット特集の裏話4

ペット特集の裏話1」と「裏話2」「裏話3」の続きです。多忙につき、前回から随分間が空いてしまいました!

前回、どうしてカリフォルニア州は法律を作ってまで、大規模繁殖施設を撲滅したいのか?という疑問について書いてきました。その答えは、レスキュー団体「ペット里親会」さんへの取材から、痛いほどに見えてきました。

「どうしても、残酷になるのです」と、ペット里親会代表の上杉さんはおっしゃいます。

「餌は安物、不衛生な環境は当たり前。“繁殖犬””繁殖猫”は小さな檻に閉じ込められたまま、散歩に連れていかれることもなく一生を終えます。病気になっても病院になんて連れて行きませんよ。代わりの犬猫はいくらでもいるのです」。

レスキューに行く先々で、上杉さんは悲惨な状況を見てきました。上杉さんが送ってくださったビデオの中には、檻の中で死んで硬直している猫がいました。ボランティアスタッフさんがこの猫を抱きあげて、何度も何度も撫でてあげています。

アカラズダニに全身を噛まれたまま、不衛生な小さい檻の中に閉じ込められ、毛が抜けてしまった犬の写真もいくつも見せていただきました。薬をつければ完治するのに、多くのブリーダーは薬など与えません。気が狂いそうな痒さの中、不潔なケージの中から逃げ出すことはできません。

下の写真はアカラスダニに全身を噛まれた繁殖犬。ペット里親会さんによりレスキューされた後、体を洗ってもらい、薬をつけてもらい完治しました。

下の写真はアカラスダニに寄生され、全身の毛がなくなってしまったトイマンチェスターテリアです。救出が一歩遅く…やっと体を洗ってもらえたのに、この後すぐに亡くなってしまったそうです。

「まともなブリーダーなんて、これまで一握りしかいませんでした。どれだけ手間とお金をかけずにお金を儲けるか、そればかり」。悲しくなるほどの現場を見続けた上杉さんはおっしゃいます。カリフォルニア州は、このような現状を変えるために、大規模繁殖施設の撲滅を目指しているのです。

ペット里親会さんによりレスキューされた繁殖犬は、生まれて初めて太陽の光を浴び、外を歩き、人間になでてもらい、愛してもらう生活を始めることができます。しかしペット里親会さんは病気の犬や老犬など、保健所に連れて行けば即殺処分になってしまう犬猫を優先的にレスキューしているため、医療費の問題が重くのしかかっています。ペット里親会さんのウェブサイトを見られて、もし心が動かされたら、寄付、あるいは里親になるということで、誰もが小さな命を守ることができます。

最後に、上杉さんはこんな言葉でお話を締めくくられました。

「小さいチワワが欲しい!かわいいプードルが欲しい!と考える飼い主さんも、犬猫を不幸にする共犯者だと私は思います」。結局、強いニーズがある限り、残忍な繁殖施設は減らないからです。

私は日本でも早く、純血種の犬猫が珍しい時代が来たら、と心から願います。

そんなこと実現する?と思うかもしれません。

でも実際にアメリカではそれが実現しています。

こんなに豊かな、世界で一番お金持ちの国なのに、ほとんどの人が雑種の犬猫を飼っているのです。

下の写真はアメリカのペットショップ「adopt & shop」です。ペットショップですが、中にいるのはレスキューされた動物のみです。

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